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其の6

其の8




歴史評定 のお話 其の7


宇喜多秀家さん

かげさんのお話に対してのお話です。

立花宗茂は、高橋招運の子供ですが、道雪の娘に養子に行ったことから立花宗茂になりました。
と言う訳で、彼は、常に奥さんに頭が上がらなかったみたいです。しかも、道雪の遺言(だったかな?)によれば、なんと、立花城の城主は、彼の奥さんだった見たいです。かわいそうに。

でも、彼がもし関ケ原にいたとしたら、少しは戦況が変わったかもしれませんが、西軍は絶対負けてたでしょう。それは、私のあと岡山城に入った小早川が裏切ったり、毛利が動かなかったりで、どうにもこうにも・・・。ただ、真田昌幸がいれば、恐らく野戦には持ち込まなかったと考えられるので、あるいは、西軍がもっと時間を稼げたかもしれません。

そう私は思います。おや、もうこんな時間だ。仕事しようっと。

キョウドウさん

 しかし戦国物の書籍の多いこと,金が幾らあっても足りません。
また高いんですよ,何故か。
ネットの虎さんに叱られないよう,前もって書きます。
私は小説中心ですが(特にif物がお気に入り)専門書も読んでいます。
さて現在,岳真也著「村上武吉」(PHP文庫)を書見中です。
次に控えるは工藤章興著「覇 風林火山」(学研)です。
これはネットの虎さんが邪道だと嫌うif物です。
その次に控えるはゥB
まあ良いでしょう。
今回書いた目的は情報を得るためです。
童門冬二著「信玄上洛」(光栄)
志茂田景樹著「大逆説!信玄・謙信日本を奪る-信長敗れたり-」(光文社)
これらは既に読了しました。
前述の「覇 風林火山」以外にも武田に関するif物があれば情報を下さい。
それから文庫で「松永久秀」関連の物があったらこれも御願いします。
文庫に拘る理由は分かりますね。
マツダンに関しては,専門書も御願いします。
後はゥB
そう。
「水滸伝」ですね。
三國志は岩波文庫の「完訳三國志」でした。
同じく岩波文庫で探したのですが,「完訳水滸伝」は発売されていません。
単行本はありますが,一冊2千円以上と近寄りがたいものがあります。
そこで「水滸伝」の百二十回本の訳で,良さそうなのがあったら教えて下さい。
文庫ですよ。
しかし「三國志」に比べると「水滸伝」の関連書籍は極端に少ないですね。

通行人Bさん

雑賀孫市(二宮隆雄)PHP文庫¥629。
おっちゃん,頼むわ。
こうて。

乙三さん

 お邪魔します。よーやっと将星録を買いまして、ぼちぼち取り掛かっております。
 さてゲーム上の「身分」についてですが、信長シリーズでは大名,宿老,家老,部将,侍大将,足軽頭の6階級に分けられております。
ゲームの中の事柄なのでとやかく言うのもどうかと思いますが、私の浅薄な知識では大名,物頭(ものがしら),番頭(ばんがしら),徒士組頭(かちくみがしら),足軽組頭・・・とした方がより正確なように思うのですが如何でしょうか。

 会社組織に例れば、大名=代表取締役社長,物頭=取締役ないし取締役に準じた部長クラス,番頭=課長クラス,徒士頭や足軽組頭=係長クラス、その下に係長ないし主任待遇として馬廻り役,主任クラスとしてOO小頭,徒士(かち)=平社員があり、大名への拝謁権(「お目見え」と言います)があるのはここまでです。
足軽,中間(ちゅうげん),小者(こもの)は、契約社員ないしパートタイマー,アルバイトに相当します。
つまり徒士以上は社長が臨席する会社の公式行事に出席でき、足軽以下は行事の準備や進行に駆り出されることはあっても出席は認められなかったことになります。
因みに応仁の乱の頃、発生した当初の足軽は契約社員やパートタイマーというより純然たる派遣社員のような存在だったと言われています。

 なお社員の中でも知行(ちぎょう)取りと扶持米(ふちまい)取りとでは身分上の差があります。いずれも実際の給与は米もしくは米に相当する現金になる訳ですが、前者は大名から領地の一部を分け与えられ(これを知行地とよびます)、知行地の税収が給与と業務上の必要経費になっていて形式的には知行地の経営権も持っていたのに較べ、後者は蔵米(大名の直轄地の税収)から「本人を含めて何人分の生活費と必要経費」という形で給与を支払われていました。
因みに経営指導や社員教育の目的で顧問に迎えられた学者や僧侶や兵法家(剣術家)は嘱託に近いでしょう。
前述の階級では概ね馬廻り役以上が知行取りで小頭以下が扶持米取りだったようですし、また馬に乗れる資格があるかないかの差もこれと一致するようです。

 いわゆる家老職とは(階級とは異なる)役職名であり、取締役もしくは取締役に準じた経営幹部すなわち経営に実質的に参画している幹部社員のポストを指すようです。
例えば筆頭家老=専務取締役総務部長,勘定家老=財務部長、越前北之庄城に封ぜられた頃の柴田勝家ならば取締役北陸事業部本部長とか、戦国期ではありませんが江戸家老=取締役東京支社長・渉外担当兼務という具合になるでしょう。

 宿老とは、いわゆる名誉職としての相談役や取締役に名を連ねているが経営の実務には携わっていない大株主を指すようです。
つまり重役会議への出席を許されていても実質的には無任所の取締役や、第1線を退いた老重役のための名誉職的なポストと捉えた方が妥当なようです。

 番頭とは馬廻り組(=大名の親衛隊、馬廻り役を組織した騎馬隊)の部隊長を指し、取締役に次ぐ地位の営業1課長に相当し、もちろん商家の番頭(ばんとう)さんの語源でもあります。
馬廻り役とは係長待遇ないし主任待遇の実力派営業マンなど専門職,技術職に相当します。
なお馬廻り役から選抜し、黒母衣(ほろ)衆とか赤母衣衆とかを組織して通信連絡や敵情偵察など特定任務の専従班を設置した場合、基本的にこれらの専従班は大名の直接指揮下にあるため、その長をOO頭とはよばないで黒母衣衆筆頭というような呼称を用いたようです。
また大名が直轄する支城の責任者を城番とよびますが、これも呼称や組織内の位置づけから想像するに番頭クラスのポストではなかったかと思います。
例えば天翔記の「困ったちゃん」こと鳴海城主山口教継氏の肩書きは営業3課長・鳴海営業所長兼務という訳です。

 徒士頭もしくは徒士組頭とは、徒士組すなわち士分以上・馬乗り未満の下級家臣=下士官クラスで編成された戦闘部隊の長を指し、軍隊でいえば中隊長、会社でいえば係長に相当するのではないでしょうか。
この徒士組は職業軍人としての優れた個人技量を活かして突撃や白兵戦で活躍することを期待されていたようです。

 信長シリーズでは徒士頭の位置に「侍大将」がきておりますが、侍大将とは本来的には物頭や番頭すなわち部課長クラスを指す俗称であり、オーナー社長の血縁でない者が正社員に採用された場合の望みうる昇進の上限というニュアンスもあったと考えられます。
ただし徒士頭を士分の隊の隊長という意味で士大将(さむらいだいしょう)とよばせている文献があるかも知れないので、全くの誤りとまでは言い切れません。

 徒士頭から階級が1つ下がって足軽組頭があり、いうまでもなく長柄,鉄砲,弓など兵種ごとに分かれた足軽組の長です。
徒士頭と足軽組頭の差は、同じ中隊長でも前者は大尉で後者は中尉、すぐ下の部下=小頭はともに少尉というニュアンスで捉えれば妥当なように思われます。
会社に当てはめれば足軽組頭も係長に相当するでしょう。うろ覚えで恐縮ですが、これにも士大将に対応する足軽大将という呼び方があったかも知れません。

 ややこしいのは家中にあっても大身の(知行地が大きい)家老職などは、自らの収入で戦闘部隊を組織したり、自らの家来の中にも家老職を置いていたり、知行地の中に居城を構えたりしていることです。
これ程の大身でなくても知行取りならば小禄でも若党の1人や2人、そこぞこの禄高なら用人(秘書や執事に類した職種)や供廻り(主人の護衛や家屋敷の警備にあたる下級武士)を抱えているのが当たり前でした。
これら家臣の家臣は直参=直接の家臣からは陪臣(またもの)とよばれ、同じ役職であっても直参とは1ランク格下に見られていて、あたかも本社勤務と関連子会社勤務の差を連想させます。
しかし戦国期前半までは、家中の軍事力の大半は関連子会社の社員たちや下請け企業(元々は独立した勢力だけど、合戦となれば大名の指揮下で参戦する豪族)の社員たちで占められていたとされています。
こういった2重構造が封建制の本質なのですが、それはそれとして大名=本社の社長に対する陪臣=関連子会社の社員の忠誠心の在り方はどうだったのでしょうか?、昔も今と同様にけっこう複雑だったのではないかと思います。

 最後になりますが「部将」という呼称について。
まぁ、ゲームの中の呼び名ですから、耳に馴染みがあってそれらしい字面であれば本来の意味などどーでも構いませんし、それは「侍大将」も同じです。
ですが、できれば部将と侍大将を入れ替えて欲しかった。
というのは、侍大将には1軍の長というニュアンスが強く、部将には広く1隊の長を指す意味も含まれているので、家老>侍大将>部将という序列の方がより適切と考えられるためです。
なお特に根拠はありませんが、戦国期には部将という言葉は一般的ではなくて、江戸期以降に漢籍(中国で書かれた専門書)辺りから引っ張ってきた言葉のような気がします。
「~_~)またしても、生半可な知識に知ったかぶりを織り交ぜて長々と駄文をものしてしまいました。「おっさん、そこっ!そこ、間違ごてはりまっせぇ。」とご教授下さる方、ご遠慮なくおっしゃって下さい、大歓迎です・・・謝礼は致しませんが。
ではまた。                             かしこ

其の6

其の8