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歴史game のお話 其の101


ちゃちゃおさん
E-mail:
chacha16@mug.biglobe.ne.jp

初代信長の野望解説 第1回 全体像

 私がプレイしたことのある初代信長の野望はテープ版(PC8001版)・ディスク版(PC8801版)と復刻版であるリターンズですが、今回はテープ版とディスク版について書きます。

 初代信長の野望を知っていらっしゃる方は懐かしいと思いながら、知らない方は現在の信長の野望と比較しながらお読みくだされば幸いです。


 初代信長の野望の全体像
 コンパクトではあるものの、信長シリーズの根幹とも言えるルールは初代から存在していました。

目的尾張を含めて17ある国を統一すること
ゲーム展開戦略画面で国を強くし、戦闘画面で国を奪う。
 
プレイ人数1人か2人。1人目は織田信長、2人目は武田信玄。
プレイ時間統一した時でも60分程度。
 
国の数中部・近畿の17大名。スタート当初は1大名が1国
画面通常時は戦略画面、戦争が起きると戦闘画面になる。
記録メディアカセットテープ(マニュアルもカセットテープサイズの小冊子)
 
命令国ごとに春夏秋冬に1回ずつ。年に4回。
コマンド数12個
データ数大名のデータが6つ、国のデータが13個。


 初代信長になかったルール

 戦略画面・戦闘画面・金・米など現在の光栄ゲームの根幹部分は「初代信長の野望」からすでに存在していましたが、それ以後のゲームで付け加えられたルールもたくさんあります。

配下の武将蒼き狼(初代)
きちんとした能力値三国志
武将のセリフ蒼き狼(2作目)、水滸伝(本格的な物)
アイテム三国志2
顔グラフィック三国志
武将の相性水滸伝(初代:別のルール)三国志2
 
オープニングとエンディング蒼き狼(2作目:ある程度本格的な物)
シナリオ蒼き狼(初代:選択不能)、三国志(選択可能)
好きな陣営でのプレイ三国志
スタート時に複数国を領有三国志
セーブディスク版初代信長の野望
BGM三国志(初代)
 
1ターンに2度以上の命令蒼き狼(初代)
領国の委任蒼き狼(初代:強制)、三国志(ユーザーの意志)
大名単位の一括管理ゲームボーイ版信長の野望、天翔記
軍師三国志
支配地域の色分け三国志
 
外交(本格派)三国志
同盟国の応援三国志2
 
一騎打ち蒼き狼(2作目)
攻城戦戦国群雄伝
兵士の種類全国版
2カ所以上からの攻め込み三国志2
移動攻撃蒼き狼(2作目)


 おまけ : 初代信長の野望当時のパソコン
 初代「信長の野望」が発売されたのは1983年頃、パソコンが日本に登場して間もない頃でした。

 「マウスがない」「フロッピーディスクすらなくカセットテープを使用」「ひらがな・漢字が表示できず、日本語はカタカナのみ」「音楽を奏でる機能はなく、ピーというけたたましい音のみ」「きれいな絵など夢のまた夢」といった悪条件でしたが、初代信長ではさまざまな工夫がこらされていました。

 当時は気付きませんでしたが今になって振り返ってみると「信長というテーマ選択の妥当さ」「内政による国力アップという斬新なルール」「あらゆる面でこらされた工夫」「メッセージなどのセンスのよさ」など、ダントツのトップセラーになって当然だなと思わされる部分がたくさんありました。

 「日本のパソコンゲーム初のベストセラーは信長の野望」であると個人的には思っておりますが、決して運がよくて売れたのではなく、入念な構想と多大な製作努力による当然の結果だったのではないかと思っております。


 なお、初代信長の野望に関する投稿はこれからも時々行っていくつもりです。多くの方にとって面白い話かどうかはわかりませんが、枯れ木も山のにぎわいといった感じで投稿していこうと思っております。

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